2018年度報告

 

2018年度 電気理科クラブの 活動報告
(2018-4-1  ~ 2019-3-31)  

 

1. 理科教育支援活動
1.1 無線従事者養成課程講習会を開催
 総務省関東総合通信局よりの認可を受けて、2018年度は、次に示す3回の養成課程を実施した。委託事業の第四級アマチュア無線技士(6月30日~7月1日、関通無航407号)、第四級アマチュア無線技士(7月28日~29日、関通無航407号)、第四級アマチュア無線技士から第三級への短縮コースの講習会(8月18日、関通無航407号)である。修了試験の合格者に「無線従事者養成課程修了証明書」を交付した。免許証の発行を申請すれば、総務省関東総合通信局より無線従事者免許証が交付される。希望者に免許交付申請手続きを実施した。本養成課程は、青少年を主対象に理科・工学教育の一環とし、国家資格の取得、無線技術・知識を習得する場を提供している。

1.2 小平市「ジュニア科学研究室」活動
 小平市中央公民館が主催する「ジュニア科学研究室」の活動は、前半は小学校高学年を対象に、後半は小学校低学年を対象に、「ケータイはなんで話せるの?」、「モーターってなに?」、「LED懐中電灯を作ろう!」という内容で、それぞれ3回実施した。9月8日の「友・遊子どもまつり」では、各種の実験装置を持ち込み実験を見せた。大勢の来場者があり、子どもばかりでなく、保護者も楽しんでいた。


1.3 松葉柏の葉工作教室
 文部科学省「土曜学習応援団」のWebサイトで電気理科クラブを見た地域コーディネーターの企画・支援により、7月29日(日)に、柏市田中近隣センター会議室で、柏市青少年相談員松葉中学区の主催で、工作教室が実施された。充電式ミニカ―を作って走らせよう・楽しい理科実験というテーマで小学生30名が参加した。
前半は、6グループに分かれてミニカーを製作し、手回し発電機や付属の電池で充電し、会議室や廊下で走らせ歓声を上げていた。後半は各種実験機材を手で動かして電気の不思議・楽しさを体感していた。


1.4四ツ谷第六小学校出前授業
 エコギャラリー新宿の支援で、10月26日(金)に、新宿区立四谷第六小学校で実施し、科学クラブの生徒21名が参加した。前半は、直接目で見ることができない電気エネルギーや磁気エネルギーに関する実験デモンストレーションを観察し、後半は、6班に分かれ、班で協力しながら、単極モーターやクリップモーターの実験を自らの手で行うことで、身近なくらしに役立つ電磁エネルギーの不思議さを体感した。


1.5文部科学省「こども霞が関見学デー」
 これまでは、文部科学省「土曜学習応援団」として、パネル出展を3回継続してきたが、今回は8月1日(水)15:00~16:10に、初めて「出前授業」としてミニカー工作を行った。文部科学省の参加者公募で応募者が多く定員を30名に増やして実施した。1団体の工作時間が50分と短いため、一部の生徒には、ボディカバーの色塗りはミニカーを持ち帰ってから塗ってもらうことにしたが、参加者全員ミニカーを完成させて、空きスペースや机上で試走させて歓声を挙げていた。


2.展示会への出展
2.1モノづくり体感スタジアム
 モノづくり日本会議と日刊工業新聞社が主催するイベントで、7月14日(土)~15日(日)の2日間開催された。11団体が参加し、各種の展示、工作を実施した。電気理科クラブのブースには、常に人が集まっており、大盛況であった。電磁誘導実験装置によりアルミの卵が回って立つ実験、銅板・アルミ缶などを磁石で動かす実験、大江戸線リニア模型、光の調色器、音の実験、充電式ミニカーなどを子どもたちが動かして、電気の不思議さ楽しさを体感し、大人の来場者も興味を示していた。単極モーター工作では、200台用意した材料は全て捌けた。親子ともに工作を楽しみ、無事回転したときには、喜びいっぱいであった。


2.2 平成30年度全国理科教育大会2018岐阜大会
 昨年度出展した全国理科教育大会埼玉大会(川越高校)に続き、今回も「電気の知識WG」共同で、8月9日~10日に、岐阜聖徳学園大学岐阜キャンパスで、ブース出展を行い、電気の知識小冊子、雷をひもとけば等出版物の広報、3枚のパネル掲示、実験機材の展示実演を行った。
 実験内容は、銅板への磁石落とし、スパイラルコイル周辺の磁界観察、金属材質の違いによるリング磁石落とし実験、発電機はモーター、回転磁界によるアルミ缶回し、単極モーター、簡単モーター「くるくる君」、回転磁界によるかご・アラゴの円板・アルミの卵回し、水の竜巻、充電式ミニカーなどである。


2.3 東京タワー・キッズ環境科学博士2018工作教室
 今回は3回目の出展、主催者の要請による10月6日~8日の3日間の出展で、充電式ミニカーの工作教室と実験機材の展示実演を行った。実演では従来の「電気と磁気」、「光関係」の他に、新たに、「音の体感」として、声の波形観察、波形を変えた音色、どの周波数まで聞こえるか。および、「プログラミング」として、ラズベリー・パイ、スクラッチによるロボットミニカーのライン走行・障害物避け走行、見える電力測定、プログラミングの説明などを行い、多くの来場者で賑わうブース出展ができた。充電式ミニカー工作教室は、10月7日の午後2回実施し、小中学生・一部保護者計40名が参加した。 


2.4 第18回まちの先生見本市
 NPO法人新宿環境活動ネットと新宿区が主催する「第18回まちの先生見本市」が1月26日に新宿区立花園小学校で開催され、電気・磁気の実験、ラズベリーパイによるモータ制御、3~5角形描きなど、実験機材の展示実演、各種ポスター掲示を行った。
 来場した子どもたちは、目を輝かして実験装置を動かし、電気の不思議さ楽しさを体感していた。大人の来場者も興味を示し、「大江戸線がリニアモータで動くことを初めて知った。一つ利口になった。」と感想を述べていた親もいた。新宿区長や新宿区教育長も当ブースを訪れた。


3.電気理科クラブ今後の活動
 3.1学校が地域社会とつながって協働活動を行うなかで、電気理科クラブは、多様なメニューを揃えて依頼元の支援要望に寄り添った提案形の理科教育支援を行っている。多様なニーズへの対応には、電気学会東京支部などとの連携、電気の知識WGの広報活動との連携など、今後、組織と会員との連携した活動が有効になっている。今後諸機関と連携し、IEEJプロフェッショナルの協力のもと活動の充実拡大を進める予定である。

3.2 電気理科クラブの利用と支援員のお誘い
 電気理科クラブは、IEEJプロフェッショナルを活動母体とした有志の活動で、各自のご都合やご希望に合わせて自由に活動に参加できる。今後IEEJプロフェッショナルの方々、ご支援いただける方々と活動の充実拡大を図る予定である。ホームページで活動状況、理科実験の内容などの情報提供を行っているので、教育支援のご希望やご相談、また本活動に関心をお持ちの方はぜひ次の「お問い合わせ先」にご連絡ください。

電気理科クラブへのご意見、お問合わせ先:mail@dkrc.jp

検索: 「電気理科クラブ」:http://dkrc.jp/

 

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