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講演1:広域首都圏輸出製品技術支援センター(MTEP)の事業紹介と支援事例

広域首都圏輸出製品技術支援センター(MTEP)の事業紹介と支援事例

 

東京都立産業技術研究センター

浦崎 香織里

 1 広域首都圏輸出製品技術支援センター(MTEP)の事業紹介

(1) MTEPの技術支援

MTEP(エムテップ)は広域首都圏公設試験研究機関(東京都、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県、新潟県、山梨県、長野県、静岡県、横浜市)が連携して実施する中小企業のための海外展開支援サービスであり、国際規格や海外の製品規格に関する相談や情報提供、海外の製品規格に適合した評価試験などの技術的な支援を行っている。

(2) 輸出製品の海外認証制度

製品を海外に輸出する場合、輸出先の国が定める規制に従う必要がある。特定の製品を欧州に輸出する場合は「CEマーク」の表示が必要となる。CEマーキングは製品に対して一定の安全水準を確保し、製品がEU域内を自由に流通できるようにすることを目的とした制度である。CEマークは適合宣言を行った企業が自ら表示するものであり、第三者認証機関で適合試験を実施しても、最終的に適合していることの確認はその企業の責任で実施する自己宣言の制度である。CEマーキング適合宣言までのステップは、①情報収集 ②制度の確認 ③必須要求事項の特定や社内体制作り ④適合性試験の実施 ⑤技術文書の作成・適合宣言書の作成 である。輸出する製品ごとに適用する指令や規則(RoHS指令や低電圧指令、医療機器規則など)が異なり、複数の指令や規則に適合しなければならない場合もある。

(3) CEマーキング適合宣言に向けた支援サービス

 MTEPでは、海外認証制度に精通したMTEP専門相談員が在籍している(全機関で31名、東京都に所属している相談員は15名)。ここでは、CEマーキング適合宣言までの各ステップに応じた支援について紹介する。

①情報収集

海外規格解説テキストの無料配布やMTEPウェブサイトに海外規格に関するFAQを掲載し、情報提供を行っている。また、専門相談員による国際規格・海外規格対応セミナー(有料)を定期的に開催している。

②制度の確認 / ③必須要求事項の特定や社内体制作り

海外規格情報の閲覧サービスを無料で実施しており、ISOIEC等の主な規格書の翻訳版も取り揃えている。海外規格や認証制度に精通したMTEP専門相談員との無料技術相談を実施している。国際規格適合設計支援として、MTEP専門相談員がお客様の事業所に出張し、実機を確認しながらアドバイスを行う「実地技術支援(有料)」や社内体制構築に向けた「オーダーメードセミナー(有料)」を実施している。

④適合性試験の実施

 都産技研では、一部ではあるが、ISOIECASTMなどの国際規格や海外規格に準拠し対応できる試験サービスを提供している。

⑤技術文書の作成・適合宣言書の作成

 MTEP専門相談員との技術相談で、書類作成に関する具体的な支援を行っている。

 

2 MTEPの支援事例

都産技研MTEP 活用事例集 https://www.iri-tokyo.jp/site/mtep/mtep-jirei.html

 

平成2410月にMTEPの海外展開支援サービスを開始して以来、多くの企業に技術相談やMTEPセミナーなどを利用いただいている。これまでMTEPの支援サービスを受け、企業の海外展開に活用された事例を冊子で紹介している。2020年度版は20213月に発行予定である。