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定例会講演概要

きらめく工業高校と電気学会


大屋 芳史
(東海大学名誉教授、電気学会フェロー)

                                   2016419IEEJプロフェッショナルでの講演概要


本講演では、まず、参考資料1)より「学習塾の講師8人で東京都内の工業高校を訪問した。・・・工業高校の合格基準は、同じ学区の最も入りやすい普通科高校と同程度か、それ以下。先月発表された志願校調査でも募集数の0.97倍の志願者しか・・・。だが授業を見て驚いた。生徒たちは真剣そのもの。・・・」を紹介している。次に、参考資料2),3)より、工業高校生がきらめく人生を送れるよう教育している現状と電気学会学術奨励賞とを紹介し、電気学会発展に必要な課題と一解決策を今後の課題として提案する。講演項目は、
(1) 将来を保証する工業高校
(2) 競い 高校生ロボット相撲大会(文部科学大臣賞・経済産業大臣賞)、高校生ロボットアメリカンフットボール大会(文部科学大臣賞・経済産業大臣賞)、ジャパン・マイコンカーラリー(文部科学大臣賞・経済産業大臣賞)
(3) 培い 高校生技術・アイディアコンテスト
(4) 高め ジュニアマイスター顕彰(経済産業大臣賞)
(5) 極め 高校生ものづくりコンテスト、旋盤作業部門(経済産業大臣賞)、自動車整備部門(国土交通大臣賞)、電気工事部門 (厚生労働大臣賞)、電子回路組立部門 (厚生労働大臣賞)、化学分析部門(文部科学大臣賞)、木材加工部門(農林水産大臣賞)、測量部門(国土交通大臣賞)
(6) 育てる 海外研修、指導者養成講習会等

(7) 公益社団法人全国工業高等学校長協会のご紹介
(8) 電気学会学術奨励賞のご案内
(9) 今後の課題
 (1)の将来を保証する工業高校では、若年者の雇用情勢が大変厳しい状況でも、日本の産業を支える専門学科の高校生達は、日頃から専門の学習ならびに様々な資格取得を通して自ら社会で活躍できる実力を高めるために一生懸命努力し、充実した学校生活を送っていることを、紹介している。
 特に、産業構造や経済情勢の変化に伴い、ものづくり企業の生産工場が海外に移転し、ものづくり産業において工業高校生達の環境が厳しくなると考えられています。就職や就職後の離職率等を調査した結果、報道等で分析されている様子と違って、工業系高校生の就職内定率は、100%に近く、3年後の離職率は、大学生の離職率に比べて遥かに低い結果となっています。

若いとき、特に感受性が強い高校卒業までに何かしらのスキルを付け、将来への展望を得ることが、若い人たちの活力の源であると言われています。工業高校においては、そのための多様な活動(2),(3),(4),(5),(6)を生徒たちに提示・支援し、生徒の能力の向上に向けて資格取得や競技会・コンテスト等にチャレンジさせ、一人一人の意欲や活力の向上を目指しています。

(4) 高め ジュニアマイスター顕彰では、資格の取得や競技会等での成果を表彰することにより、生徒の意欲と技能・技能の向上を目的としています。そして、この顕彰では、主に工業教育に関わる資格、競技会、コンクール等200項目程度を選定し、その難易度や重要度を点数化し、表(区分表)にして、工業高校生が取得した点数が30点以上:ジュニアマイスターシルバー45点以上:ジュニアマイスターゴールドとして称号を認定委員会が付与しています。また、特に優秀な者のうち、認定委員会が選定し、経済産業大臣賞が授与されます。この制度が大学や企業からも注目されるようになったことなどを、紹介している。

(8) 電気学会学術奨励賞のご案内 電気学会では今後の電気学術を担う若者の育成の観点から,工業科目を専攻している高等学校生,高等専門学校生を対象に,電気主任技術者試験合格者の努力成果を表彰する制度を平成23年度より制定して以来,全国の各校より毎年度多数の申請をいただき,その栄誉を称え表彰しており、これを紹介している。

(9) 今後の課題 主なる課題として、

1) 電気学会と工業科目を専攻する高等学校生,高等専門学校生、大学生並びにそれらのOBとを結び付ける対策を企画し、電気学会の発展に貢献する方策の策定。

2) 電気学会誌にこれらの方々が、電気学会の会員になって読みたくなる情報の掲載。

3) たとえば、電気主任技術者の受験講習・勤務状況・管理経営状況など

参考資料 

1) 日経新聞:「挑む、授業真剣、就職は超良好」201621日、20

2)公益社団法人全国工業高等学校長協会:「きらめく工業高校」、
https://zenkoukyo.or.jp/index_print/info_pub_kirameku/

3) 電気学会:「学術奨励賞のご案内」、

http://www.iee.jp/?page_id=5905