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2014セミナー講演会講演要旨

平成26年度 研究成果発表会

呼吸・心拍の非接触モニタリングシステムの開発
 
 ○藤原 康平 *1)、松井 岳巳 *2)、香川 正幸 *2)、小林 丈士 *1)

 
1.目的・背景
 本研究では、24 GHz 帯マイクロ波ドップラーレーダ(以下レーダという)を用いて、被験者である乳幼児や高齢者等の呼吸・心拍を非接触で連続的に取得するシステムを開発した。このシステムの特徴は、被験者の姿勢や寝具の厚み等に影響されずに呼吸と心拍を取得でき、安否確認及び健康状態を把握できることである。
 首都大学東京が信号処理システム(アンプユニット、PC ソフト等)を、都産技研がレーダを開発し、性能評価を行った。
2.研究内容
(1)開発  システム概要を図 1 に示す。レーダをマットレスの下に設置し、レーダからの信号をアンプユニットに送り、 LAN ケーブルで PC と接続して PC で制御し、表示を行う構成である。さらに、LAN接続で複数台制御可能なシステムを開発した。また、レーダは、Monolithic Microwave Integrated Circuit 等を用いずにダイオードやトランジスタ等のディスクリート部品で回路を構成した。表 1 に開発仕様を示す。
(2)結果及び考察
開発した PC ソフトウェアの画面を図 2 に示す。  信号処理システムでは、睡眠時無呼吸簡易検査機能及び心拍数変動指標 HRV を用いたストレス計測機能を付加したものを開発した。また、都内病院のご協力のもと実地評価を実施し、臨床データを収集・評価できた。

 本レーダを信号処理システムと接続し、被験者の呼吸と心拍を取得した結果を図 3 に示す。図 3 から、既製品のレーダとほぼ同等の検出特性が得られた。この結果から、開発仕様通りのレーダを 独自に開発できた。システムの安定動作に必要な周波数安定度、I 信号と Q 信号間の位相差も仕様を満たし、信号処理システムとの接続試験でも既製品と同等の検出性能を有することが確認できた。
 
3.今後の展開
  今後は、都内中小企業と協力してシステムのコストダウンをすすめ、このシステムの事業化と普及を目指す。また、レーダ開発技術は、マイクロ波・ミリ波応用製品を開発する中小企業への技術支援・共同研究等で活用する。 
 
謝辞
本研究は、東京都の「都市課題解決のための技術戦略プログラム」の支援により実施された。
 
*1)電子半導体技術グループ、2)首都大学東京
    H23.4~H26.3 呼吸・心拍の非接触モニタリングシステムの開発